Up 「話の糸」の所在──電子場 作成: 2025-08-09
更新: 2025-08-09


    シェークスピアの『ハムレット』は,ルール
     (*)「 <次のトークン>になる確率の高いトークンをつなぐ」
    によっては,できない。
    Transformer の生成するテクストも,同様である。

    通説は,Transformer のテクスト生成を (*) で説明する。
    ひとは,これを真に受ける。
    なぜか?
    Transformer の生成するテクストに対し,(*) を自分で実際に試したことが無いからである。
    あるいは,おかしいとは思っても,通説に降るのを習い性にしているからである。

    Transformer のテクスト生成の説明は,つぎになるのみである:
      「Transformer 脳は,
       生成しようとするテクストを生成している」


    「話の糸」の伸びるのが,トーク追加に先行している。
    では,トーク追加に先行して伸びる「話の糸」は,どこに存するのか?


    Transformer 脳は,アルゴリズムが実体なのではない。
    実体は,電子回路である。
    ここが要点である。

    翻って,Transformer のアルゴリズムは,ミスリーディングである。
    実際,シンプルにミスリードされているのが通説,ということになる。

    電子回路は,電子の挙動の場である。
    ──ここで「場」の意味は,「自己参照・自己組織化する系」。
    以下,電子回路が現すこの場を,短く<場>と呼ぶ。

    「話の糸」は,「Transformer のアルゴリズムの中にその存在をさがす」というものではない。
    「話の糸」は,<場>がこれの所在である。


    学習時に Transformer 脳が学習したのは,<場>を記号にすることである。
    そしてこれの1つの現象が,だんだんと収束していく<パラメータ>値というわけである。

    よくよく吟味すべし。
    パラメータ値の前に<場>がある。
    実際,学習終了の Transformer 脳のパラメータ値は,電子回路に依存する。

    ChatGPT は,学習済み Transformer を搭載している。
    搭載しているのは,パラメータの納まっているメモリ単体ではない。
    電子回路まるまんまを搭載している。
    「ChatGPT は Transforemer を搭載」は:
     《「ChatGPT」コンピュータに,
      「Transformer 脳」ボードを挿し込む 》