Up 「アイヌ文化期」 作成: 2016-11-17
更新: 2017-03-10


    「アイヌ」の定義は,結局,場所・時期による定義になった。
    学術は,つぎに,このように定義された「アイヌ」の内的特徴づけに向かうものである。

    「アイヌ」の内的特徴づけは,ロジックとして,つぎの2通りになる:
      1. 「種」
      2. 「文化」
    ここで,「アイヌ」は「人種」として立つものではないから,「種」として立ち得るのは「語族」である。

    「文化」からの特徴づけの作業の結果が,「アイヌ文化期」というカテゴリーである:

    時代区分


    「アイヌ文化期」の定立から翻って,つぎの「アイヌ」の定義が立つ:
     《 「アイヌ」とは,北海道の歴史区分に出てくる「アイヌ文化期」の「アイヌ」のこと》
    これはもちろん順序顚倒の定義であるが,「アイヌ」を簡明に画定するのには役に立つ。

    この定義の要点は,「アイヌ」を,<一地域の一時期の一生活様式を指すことば>に見なすことである。
    <一地域の一時期の一生活様式を生きた者>が,アイヌである。

    このアイヌは,終焉していまは存在しない。