Up 文学"アイヌ" : 要旨 作成: 2016-12-22
更新: 2017-05-21


    政治"アイヌ" は,対立項として文学"アイヌ" を生む。

    文学は,政治の対立項である。
    政治は,<一括>をする。
    文学は,<一括>を嫌う。
    <一括>に対し,<異形>をぶつける。

    政治は<体制>であり,文学は<逸脱>である。
    体制が逸脱を許さない頑固なものになると,文学は<反体制>になる。


    「正義の文学」は,文学ではない。
    共産主義国家で組織された「社会主義リアリズム」が,「正義の文学」の典型例である。
    これは,政治であって,文学ではない。

    <一括>に対し<異形>をぶつける,<体制>に対し<逸脱>をぶつける,これが文学である。
    <一括>の内容が「正義」のときは,文学は<悪徳>をぶつける。

    「文学」とは,構えのことである。
    「書き物」に限らない。


    「文学」は,無理なスタンスである。
    それは,功を奏することはない。

    "アイヌ" にも,文学タイプの者が現れる。
    これは,<顕示>の構えをとって,「アイヌ観光」「アイヌ利権」を批判する。
    "アイヌ" の<顕示>は,「アイヌ観光」「アイヌ利権」を実現形とするのみなのだが,文学"アイヌ" は「観光アイヌ」「アイヌ利権」を批判するのである。
    実際,この矛盾が,文学"アイヌ" の 文学"アイヌ" たる所以である。