Up 地震が災害になる構造 : 要旨 作成: 2018-09-08
更新: 2018-09-08


    地震は災害か?
    というのも,人間以外の動物では,地震は災害にならないように見えるからである。

    実際,地震が人間にとって災害であるとは,つぎのことを指している:
      地震は,人間がせっかくつくったものを破壊する。
      また,人間がつくったものに作用して,人間を破壊する。


    人間は,地震が災害になるような生活形態をつくってきた。
    そして,地震がますます災害になるように,生活形態を進化させている。

    ひとは,天変地異が近年大きくなっているとの感想を述べる。
    しかし,これは錯覚である。
    自然現象に変化が起こっているのではない。
    変化は人間の生活形態の方にある。


    地震が物を破壊するのではない。
    地震で破壊されるような物を,ひとが生み出しているのである。
    地震で破壊されるような物が地震で破壊されるのは,あたりまえのことである。

    地震で土砂崩れとなり家が潰される。
    それが嫌なら,土砂崩れになるような宅地造成をするな,そんな造成地に家を建てるな,ということである。
    地震で本棚が倒れる。
    それが嫌なら,本棚を据えるなということである。
    現に家を設け,本棚を据えているということは,すべて覚悟の上だということである。