Up | 「新たに○人が感染」は,サンプリング調査 | 作成: 2021-07-28 更新: 2021-07-28 |
新型コロナ感染は,最初に伝えられてから既に1年半以上経つ。 ふつうに生活している者なら,ほとんどすべてが感染していることになる。 人が密集して生活する東京都なら,なおさらである。 では,東京都民のうち何人が,いま陽性検査にかけたら陽性反応を現すことになるか? 全数検査できることではないので,これはサンプリング調査で推計することになる。 即ち,つぎのようにする:
m人が陽性反応を現すとき,m/n を東京都民の陽性反応率とする。 東京都の人口を 1400万人とすると,東京都民のいまの陽性反応者数は「1400万 × m/n」と計算される。 ところで,この「サンプリング調査」は,実は毎日行われている。 東京都が毎日発表している「検査の陽性率」が,まさにそれなのである。 マスコミは,検査件数の隠蔽を常套とする。 ひとの恐怖心を煽るため,陽性反応者数を (相対数ではなく)「新規感染者数」として絶対数にしたいからである。 とはいえ,調べれば,検査件数・陽性反応率のだいたいの数値はわかる。 即ち,東京都の「報告日別による陽性者数の推移」にそれが示されている。
それによると,陽性率はいま 17%くらいである。
この17%をそのまま推計計算に用いると
しかし,現実の陽性検査は,被検査者の「無作為抽出」ではない。「17%」は症状が現れている者から芋づる式に濃厚接触者を辿っている部分もある。 そこで,推計するときは,陽性率を「17%」よりずっと低く設定するのが穏当である。 極端に「1%」としてみよう。 このとき,「東京都民でいま陽性検査をして陽性反応を現す者は, 24万人」となる。 少なくともこれだけの数の陽性者が常時いるわけだから,「新たに○人が新型コロナウイルスに感染」は検査数次第である。 こうして,「新たに○人が新型コロナウイルスに感染」が延々と続けられることになる。 「新たに○人が新型コロナウイルスに感染」を終わらせねばならない政府は,ワクチン接種に望みを掛ける。 しかし,ひとはとっくに感染しているのである。 そして,発症は,一度感染すれば発症しないというものではない。──体調の加減で発症する。 そしてウイルスはふつうに変異し,ワクチンを役立たずにする。 これは,「絶望的」の絵図ではない。 「ただの風邪」の絵図である。 実際,「東京都民 1400万人のうち,死者2名,重症者82人」なんぞは,「ただの風邪」の数値である。 |