『大地の五億年──せめぎあう土と生き物たち』(藤井一至, 山と渓谷社, 2015), p.66,67,72 から :
- 外生菌根菌
- 宿主の樹木からもらった糖分の一部を,有機酸につくり変え,この有機酸を菌糸から放出する
これによって,岩石に穴をあけ,栄養分を採掘する
栄養分の一部を,宿主へ受け渡す
リン欠乏の土壌では,菌糸から放出される有機酸が,リンを含む岩石や,リンと結合しているアルミニウムや鉄を溶かす
解放されたリンは,張り巡らされた菌糸や根によって回収される
- 有害なアルミニウムイオンも溶け出すが,外生菌根菌にはこれをパッキングして解毒する機能もある
- アーバスキュラー菌根菌
- 多くの植物は,アーバスキュラー菌根菌と共生
- アーバスキュラー菌根菌は,岩石を溶かす能力,土を変える働きは限定的
- 森林の伐採は,菌根菌との共生系の破壊
よって,森林は一旦伐採すると回復が難しい
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