Up 「商品偽装」問題のとらえ方 作成: 2008-07-10
更新: 2008-07-10


    「偽装」事件が後を絶たない。
    どこでもやっていること」「氷山の一角」の認識が共有されていることが示すように,偽装はふつうのことである。
    「ふつう」の意味は:
      われわれの社会は,この中で生きれば偽装をやるようにできている。」
    そして「われわれの社会」の意味は,「商品経済社会 (市場原理主義の社会)」。


    実際,偽装は,「こんなふうにやるしかない」「世の中こんなものだ」の意識・無意識で行われる。 犯意・悪意・邪気がやらせているのではない。

    偽装をやっている当人は,「偽装」の意識がない。
    当人の気持ちはつぎのようになる:
      ことばにすれば自分のやっていることは偽装だが,そのようにことばにすることは,無粋である (イレギュラーである)。
      そして,この感覚は,社会全体で共有されている。」

    そこで,摘発されてから,びっくりし,「それはないよ──自分は不運だ」になる。

    確認:
    「偽装」問題に<犯罪>をさがすとすれば,それは一般に,摘発される側にあるのではない。 はしごを示して昇らせ,後ではしごを外すことをやる側の方にある。
    摘発される側の非は,はしごを昇ってしまった<軽率>であり,<軽率>をやらせている<同調主義><マネー主義>である。