Up | 「基本 (basics)」の概念指導 | 作成: 2008-09-16 更新: 2008-09-16 |
目に見えるのは,ものごとの表面である。 その表面の下にあるもの──特に,ものごとの「基本」──を,ひとは自分からは意識できない。 実際,これを意識する術,意識の形は,先人の遺産として存在するものであり,文化として継承されてきた。 そしてこの継承の役を担うのが,教育である。 教育が弱いところ,教育が弱まっているところでは,ものごとの表面がひとにとっての存在になる。 そしてこの状態で思考・行動すれば,当然失敗する。 社会における「商品経済」の部分は,この「教育が弱い」部分である。 「奢れる者は久しからず」が繰り返されるのは,「根無し草が感覚で行動」の世界であるからだ。
商品経済社会で,ひとは確かに一生懸命考える。 しかし,「基本を考える」は,「一生懸命考える」とは別のことである。 「基本を考える」は能力であり,教育がこの能力をつける。
「基本を意識する/考える」には,どういう意味があるのか? 対象が「複雑系」になるということである。 対象が「複雑に運動(変動)」「複雑にリアクション」するものになるとき,自分の犯す「思考停止」が意識されるようになる。
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