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English
情報デザイン指向・非同時・ウェブペース
作成: 2002-11-03
修正: 2003-01-22
言い回しの簡単のために,以下では,「e教育」は「情報デザイン指向・非同時・ウェブペースの教育」を指すものとします。
そしてこの「e教育」の内容を,つぎのように考えていくことにします:
ウェブペース,非同時
[すなわち,(TV会議システムを使うような) 遠隔同時授業ではない。]
授業者は,学生の自学習サイトを構築する。
学生は,この自学習サイトにアクセスして,学習する。
授業者と学生の間のコミュニケーションには,eメールないし自学習サイトにつくられたチャット/掲示板を使用する。
能力育成のシステム
e教育は,つぎの二つを両極として考えることができます。この意味で,ここでは「養成システム」としての「e教育」を主題化します。
養成システム
ユーザ(学生)をゴールへと導く責務を負う。
「落ちこぼれ」をつくることは,このシステムが拙いことを意味する。
したがって特に,
ユーザを勉強へと動機づけることから始まる。
学生の成績評価が組み込まれる。
知識庫
動機のはっきりしたユーザが,必要なものを求めてアクセスする。
教育の良質化
ここでは,e教育を「教育の良質化」のソルーションとして主題化します。
「ディジタル・パワー」が,ソルーションとなることの根拠です。(
e教育の理由
)
「e教育」は,これまで「授業を広域・遠隔に同報する」ないし「学校で授業を受けることの代替」のソルーションとして主題化されるのがふつうでしたが,それはここで主題化しようとするものではありません。
これは,例えば,つぎのような形で導入されます:
通常の授業の補足として。──ここでは,学生は時間に追われることなく十全な理解に向けて学習することができる。
「課題解決型学習」を実現する方法として。──学生は十分な時間をかけて,またウェブをベースに教師から提供される情報を参照しつつ,課題解決に打ち込むことができる。
注意
:
「e教育」を「学校教育」の対極におくことは,適当ではありません。実際,「学校教育」に組み込むことで,大きな教育的効果が得られます。
e教育の実現は,理想形の実現ではなく,与えられた条件下で最適なものの実現です。
特に,授業者の仕事量許容限度が決定要因になります。(学生満足と授業者の許容度のトレード・オフで,e教育の形が決まってきます。)
不備の存在は,見過しやさぼりを意味するのではなく,「経済」の理由で確信的に手をつけなかったことを意味します。