1.3「学習者への迎合」
「数学学習をおもしろいものにする」こと,これが数学教育に対するわたしの課題です。
わたしのしようとしていることは,「学習者への迎合」でしょうか?そうです。ただし,「学習者への迎合」は「学習者の求めに応じる」ということではありません。
実際,「求めていたもの」は基本的に結果論です。学習者は,これから得るであろう内容的な何かに対しては,求めようがありません。現れてきたものにその都度「これは自分の求めていたものです/ではない」というリアクションをする,というのが本当です。
「学習者への迎合」とは,学習者に「自分はこれを求めていたのだ」と思われるようなものの「開発」です。