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長澤 他 (2022)
風化花崗岩を主体とするレアアース(REE)イオン吸着型鉱床(イオン吸着鉱)は、
①重REEの割合が高い、
②常温電解質溶液によりREEを抽出可能、
③ウラン・トリウムなどの放射性元素は溶出しない、
などの特徴を持つ重要なREE鉱床であるが、現在中国南部のみで開発され、その偏在性が問題となっている。
しかし、イオン吸着鉱の生成を支配する主な要因は
原岩 (不適合元素が濃集している珪長質岩) および
その風化の程度 (平均気温・降水量に依存)
であることから、中国南部と類似した気候帯に属し花崗岩が多くみられる日本においてもイオン吸着鉱の存在が予想される。
我々は国内花崗岩体において
という,
中国南部のイオン吸着鉱 (全岩REE濃度平均800ppm、抽出率50~100%) に匹敵する
露頭試料を発見しており、同地域で行ったハンドオーガーボーリング調査の結果、そのREE濃度はイオン吸着鉱特有の深度プロファイルを示している。
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- 引用文献
- 長澤誠・他 (2022) :「レアアース(REE)イオン吸着型鉱床におけるREE深度プロファイルおよび吸着構造の系統的理解」, 日本地球化学会 年会要旨集 69 (0), 80-, 2022
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390575751443548160
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