Up 燃料デブリの取り出し」: 要旨 作成: 2024-08-16
更新: 2024-08-18


    燃料デブリの取り出しは,燃料デブリが貼り付いている物の取り出しである。
    物に貼り付いている燃料デブリを(こそ)げ取って回収する作業ではない。

    燃料デブリが貼り付いている物の取り出し口は,大きくなければならない。
    何がその取り出し口になるか?

    格納容器の上蓋を外し,そして原子炉圧力容器の上蓋を外す。
    これが唯一の取り出し口になる。

    取り出し作業のメイン機器は,石棺建屋の天井に構築したクレーンである。
    格納容器内の物 (圧力容器も含め) を破砕するロボットを下ろす。
    破砕のアウトプットである瓦礫を釣り上げ,搬出車に積載する。

    しかしこれは,できることではない。
    高レベル放射性物質が飛び散ることについては,まだなんとか対策が立つ。
    問題は,作業機械のメインテナンスである。

    その機械は,高レベル放射性物質にまみれている。
    それのメインテナンス・修理は,高レベル放射線の被曝になるので,できない。
    よって,作業機械が不調を(きた)したら,一巻の終わりである。
    そして機械は,メインテナンスしなければ必ず不調になるというものである。

TEPCO (2024), p.14 の図から部分引用:
1号機



東京電力ホールディングス「燃料デブリ取り出しの状況」から引用:
1号機