福島第一原発の原子炉は,カテゴリーが「軽水炉のうちの沸騰水型原子炉 (BWR) で,格納容器の型が MARK-I」というようになる。
軽水炉
軽水炉は,減速材に軽水 (普通の水) を用いる原子炉。
水のつぎの特性 (メリット) を利用する:
- 安価で大量に入手できる
- 高速中性子の減速能力が大きい
- 冷却材を兼ねる
軽水炉は,つぎの2タイプの分かれる:
- 沸騰水型原子炉(BWR)
- 加圧水型原子炉(PWR)
沸騰水型 (BWR)
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原子炉圧力容器内で水を沸騰させ、70気圧で285℃の水蒸気を作り、水蒸気でタービンを回して発電機により発電する。
タービンを回した水蒸気は復水器により海水で冷却され、水として原子炉圧力容器に戻される。
放射性物質は燃料棒の中に閉じ込められており、燃料棒が破損しない限り、水には含まれていない。
原子炉圧力容器を格納している原子炉格納容器は原子炉建屋の中に、タービン、発電機、復水器および非常用電源はタービン建屋の中にある。」
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原子炉格納容器 (ドライウェル) は日本ではフラスコ型と言われるが、米国ではライトバルブ(電球)型と言われる。
ドーナツ状の圧力抑制室 (ウエットウェル) は、米国ではトーラス(円環構造物)とも言われる。
浮き輪のように、薄い20mm位の鋼板でできており、直径10mくらいの円管16本が正16角形を構成している。
フラスコと浮き輪は、直径3mくらいの円管(ベント管)8本で繋がれている。
(a) の写真の手前にあるヘルメット状のものは、原子炉格納容器 (ドライウェル) の蓋で、フランジ面でボルト・ナットにより固定される。
Mark I 型の特徴である圧力抑制室には、半分程度まで水が入っており、福島原発1号機の場合の水量は約1700トンである。」
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原子炉圧力容器
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燃料でウランの核分裂が起こり、その熱で水が蒸気になる。
容器内には、非常に沢山のものが詰まっている。‥‥‥
底部には制御棒の駆動装置が多数取り付けられている。」
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