- 「日高地方における海岸段丘斜面の植生実態と崩壊」(1983) から引用:
- 日高地方
海岸段丘の発達が著しい地域である。
段丘上の平地は競争馬の生産牧場として利用されており,また段丘の下の平坦部は道路,鉄道,人家,田畑等に利用されている。
- 門別町〜静内町に至る海岸段丘地帯
- 海岸段丘は4面がみとめられており,海抜30〜180mである。
上位段丘は開析が進んでおり,平坦面をほとんど残していない。
これら段丘を主河川が南西方向に刻んで流れている
- 段丘斜面は35〜45°であり,それらは森林でおおわれている。
海岸部では天然生のカシワ林,内陸部ではミズナラを主とする天然生広葉樹二次林からなっている。
- 段丘の基部を構成する地質は新第三紀鮮新統および中新統からなり,前者が主に現われる。
- 「日高地方海岸段丘地帯における斜面崩壊の研究」(1984) から引用:
日高支庁管内沙流郡門別町,門別川,波恵川,慶能舞川,賀張川および厚別川に至る5流域,長さ20km,幅10km にわたる海岸段丘地帯
- 基盤地質は,大部分,新第3系鮮新統厚賀層に属する礫岩,砂岩,凝灰質於泥岩からなる。
- 地形は,海岸段丘面が4面,河岸段丘面が2面認められ,海岸線に沿って広く分布している。
- 段丘地形は新冠〜静内聞を中心とした降起運動の影響を受け,東側が相対的に高く西側が低い,傾動地塊をなしている。
このため段丘東側の斜面は急峻でV字谷が発達するに対し,西側では緩斜面と河岸段丘が分布し,河川をはさんで対照的な地形が形成されている。
- 情報/参考サイト
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