Up 「キャンセル 国が補償」の意味 作成: 2020-11-28
更新: 2020-11-28


      読売新聞, 2020-11-28
    Go To 大阪・札幌市発 自粛要請
    首相 キャンセル 国補償
     菅首相は27目、新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、観光支援策「Go To トラベル」事業を巡り、感染が拡大している大阪、札幌両市から出発する旅行は控えるよう呼びかけた。 両市を目的地とする旅行はすでに事業による補助の対象外となっており、行き来の双方を絞って感染拡大を食い止める考えだ。
     首相は首相官邸で開いた対策本部の席上、両市から出発する旅行について、「利用を控えるよう直ちに呼びかける」と語った。 「その際のキャンセル代については、利用者やホテル、旅館の負担がないように措置をする」とも述べ、国が補償する考えを示した。
     ‥‥‥


    「新型コロナ」を自分で考えられない者は,見掛けに騙され,病院の都合を専ら訴える「専門家」に騙される。
    政府はこの類なので,簡単にブレる。
    封じようのないものに対し「食い止める」を言い,「富岳」の飛沫シミュレーションがナンボのものかも知らないで,幼稚に「マスクの効果は,スーパーコンピュータで証明されている」を訴える。

      もっとも,何事にも功用はある。
      政府がブレることは,新型コロナ特需を多彩に生むこととなった。


    ブレる政府は,この度「Go To」を引っ込めてきた。
    「アクセルとブレーキ」を宣言しているからは,こうなるわけである。

    「Go To」や「キャンセル 国が補償」は,政府の支出を税金が財源と思っている者には,理解しにくかろう。
    これは,「血税」で賄っているのではない (「血税」は既に死語である)。
    これまで何度も論じてきたが,財政は無から造った金で賄う。
    無から造る金であるから,基本,いくら造ってもよい。
    政府の新型コロナ対策は,世の中を金でジャブジャブにして,大不況・恐慌を防ごうというものである。


    「Go To」は,トラベラー・サービスではない。
    《手当給付はだれにどれだけ給付したらよいかわからないので,トラベラーを使って給付する──給付すべき対象はトラベラーが的確に選んでくれる》──これが「Go To」の考え (方法論) である。
    だから,極端な話,100%割引でも構わないのである。
    100%割引にしないのは,「モラル」の問題が出てくるからである。

    「キャンセル 国が補償」は,<トラベラーが選択してくれた手当給付先>への手当給付である。
    だから,所期の手当給付なのである。
    実際,もしすべてのトラベラーが旅行中のすべての出費を<予約>で組み,その<予約>が一括計算処理できる電子データになり,そして国民手当給付の電子システムができているとしたら,彼らに旅行してもらう必要もなくなる。
    予約をすべてキャンセルにして「キャンセル 国が補償」にすれば,所期の手当給付が成ることになる。


    「Go To」を自ら外した自治体では,自分が手当給付の対象を選ばねばならない。
    手当要求の書類を出させ,これを審査して給付額を定め,そして給付するという手続きになる。
    これをやると「不正申告」が出てくるが,事務はこれを一定割合のこととして折り込む。
    マスコミは「不正申告」を事件にして騒ぐが,経済を知らないからである。
    しかしマスコミが騒げば,警察行為を発動せざるを得なくなる。
    こうして,この自治体の事務は忙しくなるばかり。
    幼稚な首長を頂くと,職員は苦労する。