Up 死亡数変動の理由 : 要旨 作成: 2022-03-02
更新: 2022-03-02


    「新型コロナ死亡数」は,変動する。
    この変動の理由は何か?


    ヒントは,新型コロナ流行のつぎの季節性である:
      《死亡数は,冬には確実に増える》

    冬は,他の季節とははっきり区別される何かが起こっていることになる。
    それは何か?
    冬鳥の渡りである。
    その冬鳥のうちのある者が宿しているウイルスが,新型コロナ流行の端緒になる。


    トリウィルスは,直接にはヒトウイルスにならないと考えられている。
    そこで,トリウイルスをヒトウイルスに変異させる媒介者を考えることになる。

    インフルエンザの場合だと,家禽 (アヒル・ニワトリ)・家畜 (ブタ) が媒介者に目されている。
    ウイルスの安定宿主にカモが知られていて,アヒルはカモの家禽品種なので,アヒルはウイルスに感染する。
    つぎになぜブタなのかだが,これは「アヒルとブタをいっしょに飼っている中国の農家」の絵が「専門家」のアタマに浮かぶためである。
    ブタは,トリウイルスに感染し,ヒトとウイルスを感染し合うことが知られている。
    そこで,ブタに「トリウィルスとヒトウイルスが混じる → 変異株」の嫌疑がかかるというわけである。

    しかし,宿主・媒介者はどうとでも考えられる。
    新型コロナでは,安定宿主にコウモリが上げられたりしたが,根拠はない。
    鳥は,どれも宿主・媒介者であるように思える。
    そしてその鳥の動き回ったところを,ペットの猫は徘徊し,散歩の犬は鼻を地面に近づけて嗅ぎ回る。


    鳥の渡りは,新型コロナに定期的な流行をもたらす。
    しかし,グローバル社会の新型コロナは,「ウイルス宿主の渡り鳥」を北と南半球の両面で考えねばならない。
    というわけで, 「定期」といってもその形は複雑になる。

    そして新型コロナには,不定期な流行がある。
    新たな変異株の流行である。


    新型コロナは,騒ぎ始めてまだ2年ばかりである。
    死亡数変動の波の形は,まだはっきりしない。
    焦ることはない。
    新型コロナとの付き合いは,まだしばらく続けることになる。
    ゆっくり構えて観察すべし。

      皮肉なことに,マスコミ・行政が新型コロナを「ただの風邪」としないことにより,この観察ができることになる。


    念のため:
    ひとは,冬に風邪をひくのは寒いからひくのだと思っている。
    寒さは風邪の原因ではない。
    風邪の原因はウイルスであり,寒さは風邪の条件である。