Up 大本営発表「本日の感染者数」 作成: 2020-07-18
更新: 2020-07-18


      読売新聞, 2020-07-18
    コロナ 都内293人 連日最多
     東京都は17日、都内で新型コロナウイルスの感染者を新たに293人確認したと発表した。 1日当たりの感染者数は16日(286人)に続いて過去最多を更新した。 幅広い世代に感染が拡大しており、小池百合子知事は定例記者会見で、消毒などの感染防止対策の徹底を繰り返し呼びかけた。
     発表によると、感染者293人のうち、20〜30歳代が210人で全体の7割超を占めたが、40歳代以上の中高年層も76人に上っている。 接待を伴う飲食店の従業員ら「夜の街」関連の69人のほか、会食を通じた感染が24人、家庭内感染が16人、職場内で15人など、感染経路も多様化している。
     直近1週間の平均感染者数は202.6人となり、初めて200人を突破した。 入院患者は836人に達し、重症患者も前日から3人増えて10人となった。
     ‥‥

    読売新聞は,この記事の数字のところを変数にしたものを,東京都の「感染者数発表」の書式として固定することができる。
    東京都の「感染者数発表」は,すっかり様式化した。


    「馬鹿な戦争」は,被害甚大の戦争である。
    この被害甚大のもとがただの<馬鹿>なので,後世の人はこの戦争の意味がわからなくて
      馬鹿な戦争をやったもんだ
        ──なんでこんな馬鹿な戦争をやれたんだろう
    の表現になるわけである。

    馬鹿な戦争の指導者は,被害甚大をつくってきた。
    いまになって「馬鹿でした」は,言えない。
    戦争を合理化しなければならない。
    そして合理化することが即ち,<戦争を終わらせない>になるわけである。


    戦争を合理化するパフォーマンスは,空虚な戦果発表が唯一になっていく。
    これを,「大本営発表」と謂う。
    東京都の「感染者数発表」は,「大本営発表」である。

    「大本営発表」は,様式化する。
    ひとは,この様式に慣れていく。
    そしてこの中から,発表内容,さらに「大本営発表」のしくみそのものを,疑い出す者が現れてくる。


    いま,ひとは,つぎのことをわかりかけてきたところである:
      感染者数が多くなっているのは,PCR検査を拡大しているから
        ──「感染拡大」ということではない。
    ただ,つぎのことはまだわかっていない:
      発表されてくる感染者数は,そもそも小さ過ぎる数である
      実際の数は,十万くらい──少なくとも万──が単位になる

    実際,インフルエンザの場合だと,「週ごとの罹患者数」でつぎのような具合である:
2018年第47週 (11/19〜11/25) から 2019年第20週 (5/13〜5/19) まで
    患者数は,この数値を数倍することになる。


    「新型コロナ」に対するひとの恐怖は,洗脳による恐怖である。
    この恐怖は,「293人」を多過ぎると恐怖する。
    洗脳から脱けるには,「293人」はぜんぜん小さ過ぎることがわからねばならない。
    ひとが洗脳から脱けるのは,まだまだ先のことになる。