Up 「脳」とは 作成: 2019-12-12
更新: 2019-12-12


    動物は,情報処理システムである。
    動物は,外界が情報になり,情報を処理する。
    <情報処理>の内容は,情報の統合と,いかに行動するかの決定である。

    外界の情報が,感覚器で信号に変換され,集められる。
    信号の経路は,神経系である。
    信号は神経系を流れる過程で統合される。
    そしてこの統合は,<行動決定>に転じる。
    信号である行動指示が,神経系を経路にして諸器官に伝えられる。
    諸器官は,信号を作用に変換する。
    そしてこれら作用の統合として,行動が成る。

    「神経系」は,「信号の処理」を含意する。
    「信号の処理」は,「信号の統合から行動決定へ」を含意する。
    神経系には,統合された信号から行動型を導くメカニクスが存在していなければならない。
    このメカニクスを,「脳」と呼ぶ。

    「脳が存在しない神経系」は,逆理である。
    神経系には,脳が存在する。
    「散在神経系」と呼ばれているものにも,脳が存在していなければならない。
    脳が存在しないと思うのは,「器官」が脳のイメージになっているからである。
    「散在神経系」の脳は,<構造>として存在する。