Up オフサイト型のモデル :「関東大震災」 作成: 2024-02-12
更新: 2024-02-12


    オフサイト型の独自避難生活は,被災のモデルを「関東大震災」にする。
    理由は
    • 関東大震災は,どのくらいの大きさになるかはわからぬが。早晩起こることになっている。
    • 行政は,この被災への対応では,全くのお手上げになる。


    行政がまったくのお手上げになる理由は:
    • 東京は,大きくなり過ぎた。
    • 行政は,災害対策を複雑にしてしまった。

    行政が災害対策を複雑にしてしまったのは,「丁寧」を示さないと叱られるからである。
    来る関東大震災では,その複雑な災害対策はまったく無意味になるどころか,行政を機能不全にしてしまう。
    行政は,どこまでも律儀だからである。

    以前の関東大震災は,個々が自分でなんとか生き延びていった。
    いまは,被災者は「被災者」をお仕着せられる。
    「復旧・復興」を待つ(てい)で避難所生活をすることになる。


    住む処を無くした者の収容は,大混乱を来す。
    なにぶん,人数が多すぎる。
    屋内運動施設の類を使って一時的に収容することができても,水・食糧の配給,その他諸々の配給が困難を極める。
    なにせ外は,瓦礫の山なのである。
    そのうえ津波浸水が起こっていれば,外は泥の原である。

    関東大震災は,東京を瓦礫の山にする。
    津波を伴うときは,都心を含む「海抜ゼロメートル地帯」を泥の海にする。
    その泥は,地下に及んでいる。
    そしてその地下は,行政が都心インフラの集約に努めてきたところである。
    この時点で,都心は巨大なガラクタになっている。


    瓦礫・泥は,片付かない。
    運ぶ先が無いからである。
    トラックの台数がとても間に合わないからである。
    運べるように道をあける作業が,遅遅として進まないからである。
    なにせ,作業する者の数がまったく間に合わない。

    「被災証明書発行」なんかは,いつのことになるやらという話になる。
    一軒一軒の被災状況を調べることは,調査員の数からいって,できることではない。


    これらが意味することは,関東大震災では「被災者」をお仕着せられるわけにはいかない,ということである。
    「被災者」をお仕着せられたら,自分の生活を立てられなくなる。
    自分の生活を立てようと思ったら,自分で何とかしなければならない。
    即ち,「非難民生活」を編み出さねばならない。