しかし,問題解決能力形成の機制論が空白であることにより,この実践論(指導論)は,経験的アプローチによってつくられる他ない。確かに,“能力形成”を目的とする実践の特徴づけは,“ストラティジーの形成”ということで明確になっている。しかし,ストラティジー形成の方法については,ここまでの理論は何の示唆もできない(註)。 この点に関しての問題解決論者の認識を,ここではつぎのようなもの──トップダウンの考え方──であるとする:
(註) Can problem solving be taught ? .... If problem solving can be “taught", what type of experiences must enhance the development of this ability ? (Lester,1978,p.59) |