3.6 言語観



プラグマチティストが反対する考え方


プラグマティストの考え方

非言語的盲目性を,事実──文の真理──に移すことを試みる。
〈白紙の全き受動性〉に近づく方法を,求める。
非言語的盲目性を事実──文の真理──に移すという発想は,阻却されるべきもの。
われわれの信念や理論や言語や概念は,われわれと世界の間に挿入されたクッション──因果的な力の効果を緩和し,所与の堅さから身を守るためのクッション──である。そしてこれが,われわれから対象を隠してしまうヴェールになる。
理想言語や理想的経験理論は,実在の盲目的衝動をできるだけ直接的に言明や行為へと翻訳していく,極度の薄いクッションである。 人類が宇宙を扱うのに使用してきた言語の内のあるものだけが,宇宙の好む言語──即ち,ものをその繋ぎ目で切るような言語──で ある。
言語行動は,道具の使用である。
われわれの信念や理論や言語や概念は,宇宙の因果的な力を把捉し,それにわれわれの欲することをさせ,われわれ自身と環境とをわれわれの望みに合うように変えるための,一つの手立てである。
プラトン的な夢の保持:
《ある新たなジャーゴンは,古いジャーゴンにできなかったことが,(いまやいつでも)できる体制にある──即ち,意見や慣習や歴史的偶然性を払拭して,われわれを直接事物そのもののところに連れていくことができる》
古いプラトン的な夢に逆戻りしないよう,「哲学的な深さ」を避けるよう,そして,その時代のこまごました個々の危険に目を向けるよう,努めなければならない。