3.4 “探究”観



プラグマチティストが反対する考え方


プラグマティストの考え方

探究の目標は,真理に到達すること──既に存在しているものを発見すること,先在する何ものかの正確な像を得ること。 探究の目標は,〈強制によらない合意〉と〈容認し得る見解の相違〉との適当な混合物を獲得すること。
探究は,〈自由に獲得される合意〉以外の目標を持たない。
自己創造としての探究。
人間本性の内に常に存在してきた恒久的で深遠な何かを表現する。 人間としてのより一層興味深い在り方を与える。
世界のどのような特徴が“真なり”によって指示されるか──これを問う。 言語ゲ−ムを外部から観察する者が“真なり”をどのように使用するか──これを問う。
“ソクラテス主義”:
理性の言うことに進んで耳を傾け,あらゆる議論を最後まで傾聴する人は,誰であろうと,真理を会得することができる。
人間の自我は自然本性的中心(神的火花,もしくは“理性”と呼ばれる真理を追う能力)をもっており,時間と忍耐力とがあれば,立論はこの中心にまで到達する。
 
認識原理を定式化する。
“科学的方法”を抽出する。
一層正確な表象を与える。
一層有用な道具を与える。
予測と制御の目的に役立つ語彙を増殖させる。
理論的問い。 実践的問い。
哲学的伝統の論じてきた認識論的問題や形而上学的問題を,明確に定式化し直す。 哲学的伝統の論じてきた認識論的問題や形而上学的問題を,解消する(そのような問いが立てられないようにする)。
規準の適用により問題を解く。 問題がもっとうまく解決できるよう信念の網目を絶えず編み直し,それでうまくいくかどうかを見る。