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アウトプット:専門性を要素とする情報デザイン能力
作成: 2004-01-21
修正: 2004-01-21
一般に,学校の競争力は,「社会が認める質の高い人材」を確実に世に送り出すことに基づく。競争力を商品力とみなせば,「社会が認める質の高い人材」がこの場合の商品だ。本論考の主旨は,「社会が認める質の高い人材」という課題に対する教員養成課程教科教育コースとしてのアプローチを具体的な形で考えれば,それは「情報デザイン能力の育成」になるだろう,というものだ。
このときの商品力の中心は,やはり専門性である。「情報デザイン能力の育成」も,専門性の陶冶を中心的な要素とするものとして,主題になるものだ。
実際,教科の主題の深い理解なしにこれの教育をデザインすることはできない。浅薄な理解・思い込みから出発した教育は,かならずウソで満たされる。教育という営為を真剣に考えたとき,自ら意識せずに「ウソ」を発するのは「犯罪的」だ。一方,教師は確信犯的に方便としてウソをつくことがある。こちらの方は,深い専門性の上にはじめて可能になる。