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〈おもしろさ〉の優位化
「安っぽいおもしろさ」という言い方がありますが,わたしがここで主題化しようとしている〈おもしろさ〉に関しては,この言い回しを自己撞着になります。“黒い白”という言い方と同じです。実際,ここでのわたしの立場は,
「おもしろければ,安っぽくない」
「安っぽいならば,おもしろくない」
となります。
実際,「安っぽいおもしろさ」の発想では,「安っぽくないおもしろさ」が予め決定されているわけです。これは,旧来の価値観です。「高い/安い(低い)」は時代に制約された見方なのに,このことが認識されていません。
したがって,「数学学習の遊び化」の課題に際しては,
「“高い/安い(低い)」よりも“おもしろい/おもしろくない”の方を信用する」
という立場についてみることも,戦略的に有効でしょう。