関数 F : x ├─→ F(x) から,つぎのように関数 f : x ├─→ f(x) が導かれる:
F のグラフ (曲線) 上の点 ( x, F(x) ) における接線の傾きを, f(x) と定める。
逆に,関数 f : x ├─→ f(x) から,つぎの条件を満たす 関数 F : x ├─→ F(x) が導かれる:
F のグラフ (曲線) 上の点 ( x, F(x) ) における接線の傾きが, f(x) に等しい。
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Fのグラフ(左) とfのグラフ(右):
このとき,
「微分」: Fからfを得る操作 (fを「Fの導関数」と呼ぶ)
「積分」: fからFを得る操作 (Fを「fの原始関数」と呼ぶ)
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ということになります (「微分・積分」の意味!)。
そこでこの操作ですが,考え方はつぎのようになります:
「小学生が算数で解ける形に変えよう (近似しよう)」
小学生はつぎのことができます:
- 直線グラフの傾きを求める。
- 与えられた数に対し,これを傾きとする直線グラフを描く。
そこで,つぎのように近似してみます:
左のグラフを直線グラフに近似すると,この近似グラフには右の定値グラフが対応する。
右のグラフを定値グラフに近似すると,この近似グラフには左の直線グラフが対応する。
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さらに,細かく区分して,近似 (直線と定値) をより精細にしてみます:
細かく区分するほど近似は精密を増し,もとのグラフがほとんど再現されるようになります:
この例では,fの近似グラフからはFのグラフがほとんど再現されました。
しかし,Fの近似グラフからfのグラフを再現するには,さらに細かく区分しなければなりません。
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ここでは,「F対f」を使って「微分・積分」の概念を導入しましたが,「微分・積分」の意味を一般的に述べると,つぎのようになります:
「微分」: 「位置が変化する様」から「位置の変化率が変化する様」を得る操作
「積分」: 「位置の変化率が変化する様」から「位置が変化する様」を得る操作
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