Up
「微分」の発想/方法: 曲線(一般) を角々に近似/平均化
小学校で「比例関係」を勉強しました。
その成果として,「比例関係」として一旦抽象した量関係は,計算処理できるようになりました。
関数のことばで言うと,関数「f(x)=ax」を扱えるようになったということです。
そして中学では,「線型の関数:f(x)=ax が原点からシフトした関数」ということで,関数「f(x)=ax+b」,すなわち1次関数を扱えるようになりました。
ここで,
「一般の関数 f(x) を扱えるようになりたい!」
という欲が出てきます。
しかし,これは欲張り過ぎ ^^;
「1次関数」のつぎということで「2次関数」に取り掛かるというのはどうでしょう。
控えめでいいアプローチです ^^
この順序で行くと,3次関数,4次関数,そして一般n次関数と進むことになります。
しかしここでは,もっと欲張って,「→2次→3次→‥‥→n次」のステップを跳び越えることにします。
すなわち,n次関数の
「なめらか=局所的に1次 (線型)」
という特徴に着目します。そして「n次関数」を跳び越えて,つぎのように欲張っちゃいます:
「なめらかな関数」を扱えるようになりたい!
「微分」のテーマは,この「なめらかな関数」の処理 (その方法) です。
この処理のアイデアは,つぎのようになります:
なめらかな関数のイメージは平面上の曲線だが,この曲線を直線でつなぎあわせた形に近似する。
(なめらかな関数を,1次関数をつないだ形に近似する。)
さらに, (可能な場合には) この近似を巧みに処理することで誤差を無くする。
要するに,小学生が処理できる形に直し,自ら小学生になって処理しようということです。
「難しいものは,簡単なものに置き換える!」
──「微分」のアイデアは,詰まるところ,これです。