Up 積分の記号法 作成: 2006-07-23
更新: 2007-10-31


    任意の定数 C に対するつぎの形の関数を,「f の原始関数」と呼ぶ:


    定義より,f の原始関数 F と定数 C に対し G(x) = F(x) + C で定義される関数 G は,f の原始関数になる。

     の形を模して,つぎの記号法を導入する:

    そしてこの を,f の原始関数の一般表現として用いる:

    しかしこうすると,左辺の「x」が右辺には現れていない。
    そこで,つぎの表現にする:
    さらに,  の表記を,つぎのように導入する:

    このとき,つぎが成り立っている:



    注意:
    1. 関数 f の原始関数を求めることに対し,「fを積分する」という言い方がある。

    2. 原始関数の記号法:
      は,もともと論理的に曖昧である。──実際,類 (原始関数の類) を意味しつつ対象 (原始関数の一つ) として使われている。
      また,この表現に対し,「f の不定積分」という言い方がある。
      「不定積分」の言い回しには,「定積分」がつぎの意味で対応している:

    3. 微分と積分の関係: