Japanese
Meaning of "Condition of Congruence"
- 紙に書かれた二つの数字の「2」が合同かをどうかを調べるには,重なりををくまなくチェックする他ありません。
(この場合のチェックに「完全」があるわけではありませんが。)
- これに対し,紙に書かれた二つの「三角形」が合同かどうかを調べるには,三つの頂点の重なりをチェックするだけで済みます。
実際,三つの頂点が重なっていれば,その対応は三角形の上の等長写像に拡張されます。対応の要素は無限ですが,対応は論理的に決定できます。(「三角形の合同条件」を参照して下さい)
- この「三角形」のように,形のうちには「合同の条件」を考えることのできるものがあります。
- 「合同条件」の意義は,「合同判定の容易化」にあります。
- 「合同」の規準は「等長写像が存在する」ことですが,わたしたちは,合同の判定作業として実際に等長写像の構築を試すといったことはしません。
多くの場合,それは困難あるいは不可能です。また,無用です。
- わたしたちの平生の課題は,等長写像の構築を試みなくとも合同かどうかがわかってしまう種類のものであり,逆に,そのような種類の合同しか生活に組み入れません。(好んで厄介を引き込むようなことはしないということです。)
- 等長写像の構築は論理的な問題であり,実践的な問題ではありません。
- そこで特に,「合同条件」の抽出の仕方に対する評価の観点は,つぎのようになります:
- チェックが現実に可能で(「現実的」)
- チェック・ポイントの数が少ない(「簡単」)
- Cf.
- 集合の「対等」は,「1対1対応の存在」で定義されます。
- 有限集合に関しては,つぎのものが「対等の条件」になります: