10.2 量計算の意義
量計算の意義は,
《われわれが量を見ているところの対象を直接操作せずに,
量や量関係の同定ができる》
である。
例えば,量の算出のための量計算は,“測る”ことをしないで測定値を出す方法である。このとき量計算の意義は,《実際に測らなくとも/測れなくとも量を出せる》である
(註)
。
(註) §10.4 で述べるように,測定は単位の個数を数えることである。したがって,このときの量計算は“数える”ことをしないで個数を出す方法であり,意義は,《実際に数えなくとも/数えられなくとも個数を出せる》である。