- 「正逆2方向の量」のうちに,大きさがゼロの量を考えることにして,これを「0(零)」と表現します。
「大きさがゼロの量」の概念は,受け入れるのに抵抗があるでしょう。──実際,「大きさがゼロ」なら「無い」わけで,無いものを一つの量として受け入れるというのは,道理としては変です。
しかし,「大きさがゼロの量」を導入すると,(論理)計算上都合がよくなります。(実際,これを導入しないと,(論理)計算がひどく不自由になります。)そこで,数学では,「大きさがゼロの量」の概念を,無理矢理飲み込んでしまいます。
- つぎに,任意の量q≠0から量0への倍を,「0(零)」と表現します。
──この0と量0を厳格に区別してください (混同しないようにしてください)。
- 倍の0は,つぎのように定めて,正負の数に組み入れます:
- 対称化記号「ー」に関して,つぎのように定めます:
−0=0
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