Up 巷の分数論は<グチャグチャ>してます




  • もし,「分割分数」「操作分数」「割合分数」「量分数」「商分数」といったことばに出会ったら,無視してください。「単位分数」のことばも無視してください。「真分数」「仮分数」「帯分数」のことばも無視してください。

  • 数にいろいろな意味はありません。数の使われ方も,構造的に一つです。
    実際,数は,作用素(オペレータ)として使われます。(自然数,整数,有理数,実数,複素数等いろいろな数があるのは,作用対象に応じて使い勝手のよい数が開発されてきた結果です。)(「数とは何か?」への答え)

  • 人類の思考発達の型のうちには,「構造化」というのが一つあるようです。
    <グチャグチャ> が構造的に整理されていくというものです。
    そしてこれは,<簡明>に向かいます。

  • いちど示されればあたりまえとなるような <簡明> も,実は人類にとって高度な形であるようです。実際それは,進化の後の方で現れてきます。始まるのは,つねに <グチャグチャ> からです。

  • 数学の発達も同様です。例えば「関数」。この概念が出てからそれが <簡明> (ブルバキの集合論に書かれているような形) に整理されるまで,かなりの時間が経っています。

  • 分数が「分割分数」「操作分数」「割合分数」「量分数」「商分数」「単位分数」「真分数」「仮分数」「帯分数」のことばで語られるということは,その分数理解がいまだ <グチャグチャ> な段階にあることを示しています。

  • このウェブサイトでは,分数に対する <簡明> な理解の仕方を示していきます。
    (ただし,残念ながら,<簡明> は <容易にわかる> とは一致しません。)

数学は「数は量の比」, 学校数学は「数は量の抽象」