1.5.6 量の系の集合論的(形而上学的)規定
〈存在〉の集合とその上の同値関係を仮構して量の系を構成する方法が考えられる。
例えば“長さ”では,〈存在〉の集合として線分の集合を,その上の同値関係として“合同”の同値関係を,それぞれとる。長さ(大きさ)の各々は,一つの同値類(互いに合同な線分の類)として定式化される。
時間の場合には,例えば一つのアナログ時計において,長針の回転という現象の集合と,“回転角相等”の同値関係をとる。各時間(大きさ)は,一つの同値類(回転角相等な針の回転の類)として定式化される。