7.2.3 位の系の絵──位直線/位平面



 Kをまたはとし,(N,+,×) を (K,+,×) の中に埋め込むことができる数の系とする。位の系 (S,((Q,+),(N,+,×),×),) ──以下,(S,Q,N) と略記──は,以下に示すように,位の系として見た直線/平面 (SE,(QE,+),(K,+,×),×),) ──以下,(SE,QE,K) と略記──に埋め込める。

 位の系(S,Q,N)の基準と単位を,それぞれO∈S,u∈Q*とする。このとき,(S,Q,N)の(SE,QE,)への同型(埋め込み) (F,f,idN) で,

F(O)=OE,f(u)=e

となるものが一意的に存在する(註)。そしてこのFによって,(S,Q,N)は(SE,QE,)としての直線/平面(の中)に表現できる。

 特に,K= で N≠ND の場合,(S,Q,N)は半直線(の中)に表現される。

: 時刻は,時間を量の系として随伴する位の系として,つぎの様な具合に直線の上に表現される:





(註) (1) 同型 (F,f,idN):(S,Q,N)─→(SE,QE,)のF,fは,F(O),f(u) で決まる。実際,Sの任意の要素はO×ξの形に書けて,F(O×ξ)=F(O)f(u)×idN(ξ)=F(O)f(u)×ξ。
 (2) QのQEの上への同型fで,f(u)=eとなるものが一意的に存在する。そしてこのfに対して,F:S─→SE
F(O+x)=OE+f(x)
で定義するとき,(F,f,idN) は(S,Q,N)の(SE,QE,)への同型になる。さらにこのとき,F(O)=F(O+0)=F(O)+f(0)=OE0=OE