8.2.1 量測定,単位
量の系((Q,+),(N,+,×),×)のQの要素uで,条件:
Qの任意の要素がu×ξ(ξ∈N)の形に一意に表わされる
を満たすものを,この量の系の単位と呼ぶ。
単位は,同型対応
(i,id):((N,+),(N,+,×),×)─→((Q,+),(N,+,×),×)
に対するi(1) として,つねに得られる。ここで,1は(N,×)の単位元。
単位uから導かれる関数u:
Q ─→ N;
u×ξ ξ
を“単位uによるQの要素の測定”と読み,そして,x∈Qに対するu(x) を“単位uに対するxの値”と読む。
このとき,u-1 は,量測定(量の数値化)の逆として,“数値(表現)からの量の再現”と読める。
量測定uとNの恒等写像 id は,((Q,+),(N,+,×),×) の ((N,+),(N,+,×),×) の上への同型を構成する。特にQ*={u×ξ|ξ∈N*}。
量測定は,所期の要素が数計算で得られるようにするための,最初のステップである。