Up | 構成主義 : 要旨 | 作成: 2010-08-16 更新: 2010-10-01 |
そこで,学校数学のこの特性がきちんと発揮される形が,学校数学のあるべき形ということになる。 そして本論考の立場では,それはつぎのものである: 本論考ではこの立場を「体系主義/構成主義」と称する。 成長論が出口論を退ける格好で立つのに対応して,体系主義/構成主義は出口論の立場から出てくる学校数学の形を退ける格好になっている。 出口論の立場から出てくる学校数学の形は,「問題解決学習──リアルな問題の解決」を特徴にする。 「リアルな問題の解決」は,数学の体系から外れた一回性の問題解決になる。 カリキュラムを構成するときは,いわゆる「コア・カリキュラム」「生活単元」になる。 また,「問題解決学習」を内容にするのに都合のよい数学として,「離散数学」が求められる。 これは,自分に似たものを求めるという具合になっている。 実際,「離散数学」は分野横断的に立つものであり,体系で立つものではない。 出口論の立場から出てくる学校数学のこの形を,言い回しの簡単のために,「問題解決学習主義」と称する。 出口論に成長論を対置することは,学校数学の形を考えるところでは,問題解決学習主義に体系主義/構成主義を対置することになる。 |