Up 「かけ算の順序」論争の本質 作成: 2015-03-10
更新: 2015-03-10


    「かけ算の順序」論争についてのわたしの論は,2012-04-22 のテクスト追加が最後になっている。
    それからほぼ3年近く経ってこの度,つぎの文言に出遭うことになった:
     「 思想の組み立てを知識人が怠ると,その空白のところに,本来知識人の世界には入らないような人たちがもぐり込んでくる。
    その結果,ものすごく乱暴な思想が生まれる。
    ひとたびそうしたものが生まれて暴力性を孕むようになると,これを脱構築,破壊することは至難の業になるでしょう。」
     (『国家論』, 佐藤優著, NHKブックス, 2007, p.125)

    この視点は,わたしが「かけ算の順序」論争の論をつくるとき,持っていなかったものである。
    いまこのことばを得て,これが「かけ算の順序」論争の本質を言い当てることばになると認める。 そしてここに,この認識をこれまでの論に追加することにする。