Up 大乗と小乗がある 作成: 2007-10-10
更新: 2007-10-10


    仏教に「大乗と小乗」の概念がある。
    衆生の救済が教義の本位であるとして,個人の解脱 (その手法としての修行) を本位とするそれまでの教義を「小乗」と退け,「大乗」がとなえられた。

    メソッドには,必ずこの大乗と小乗の二つのものが現れる。

    小乗は,こんな感じ:
      教師 :「百年早い,修行しろ。」
      生徒 :「はい,修行します。」
    そして,大乗はこんな感じ:
      教師 :「そこは,こうしてごらん」
      生徒 :「早速やってみました。うまくできました。感激です。ありがとうございました。」


    大乗の要諦は,「相手ができることを課す」にある。
    学習に難儀していた生徒は,自分ができるのを見て「救われる」。
    できたことがうれしく,つぎの学習ステップに進む。

     確認 : 大乗は,相手に受け取らせる内容を複雑/難解にしたら,大乗でなくなる。

    これを裏返すと,大乗は,学習がつぎの段階に進んでいくにつれ,だんだん使えなくなる:
    • 学習内容のレベルが高くなり,学習の困難が増す。
    • 主体性が必要になる。


    要点:大乗は「衆生の救済」が本位。
       小乗は「主体の実現」が本位。