任意の定数 C に対するつぎの形の関数を,「f の原始関数」と呼ぶ:
定義より,f の原始関数 F と定数 C に対し G(x) = F(x) + C で定義される関数 G は,f の原始関数になる。
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の形を模して,つぎの記号法を導入する: |
そしてこの |
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を,f の原始関数の一般表現として用いる: |
しかしこうすると,左辺の「x」が右辺には現れていない。
そこで,つぎの表現にする:
さらに, |
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の表記を,つぎのように導入する: |
このとき,つぎが成り立っている:
注意:
- 関数 f の原始関数を求めることに対し,「fを積分する」という言い方がある。
- 原始関数の記号法:
は,もともと論理的に曖昧である。──実際,類 (原始関数の類) を意味しつつ対象 (原始関数の一つ) として使われている。
また,この表現に対し,「f の不定積分」という言い方がある。
「不定積分」の言い回しには,「定積分」がつぎの意味で対応している:
- 微分と積分の関係:
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