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「マル・バツ」は,「何を評価しようとするのか」に依存します。
「何を評価するか」は,教師と生徒の約束事になります。 この約束事を予めきちんと生徒に指導していなければ,教師は 「マル・バツ」をつけることはできません。 逆に,この約束事を予めきちんと生徒に指導していれば,「マル・バツ」の 結果を生徒に受け入れさせることができるわけです。 | |
先の問題: | |
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においては,教師と生徒の間に, | |
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という約束事があったと推察されます。
実際,この約束事にしたがえば, | |
「5+8」 | |
が受け入れられる式となり, | |
「8+5」 | |
は退けられることになります。
もし,約束事が「値が同じだったらどんな式でもいい」だったら, | |
「8+5」 | |
も受け入れられる式になります。 |
式を立てることには,「表現」ないし「コミュニケーション」の意味があります。
したがって,同じ値の式はすべてOKというふうにはなりません。 既にどんな約束事をしているかによって,受け入れられる式と,退けられる式の 別が出てきます。 一般の人には,式は値を出すための一時作業のように考えられがちですが, 生産者(作り手)の立場になったときは,式の表現こそが重要になります。
式を立てることは,表現行為の一つです。イラストを描く,表をつくるといった行為と 同様に考えると,その重要性がわかるでしょう。 |