はじめまして。小学1年生の娘を持つ母です。
今日は、足し算の文章題について質問させて下さい。

森に黒い熊が5頭、茶色い熊が8頭います。
合わせて何頭いますか。
では、素直に
5+8=13
とするべきでしょう。が、娘は
8+5=13
と書いてバツになりました。何が違うのでしょう? 

かけ算ならば、「円×枚」なのか「枚×円」なのかの順番があるのは解りますが、足し算ではどうなのでしょう。
教えて下さい。

回答


















































「マル・バツ」は,「何を評価しようとするのか」に依存します。

「何を評価するか」は,教師と生徒の約束事になります。

この約束事を予めきちんと生徒に指導していなければ,教師は 「マル・バツ」をつけることはできません。

逆に,この約束事を予めきちんと生徒に指導していれば,「マル・バツ」の 結果を生徒に受け入れさせることができるわけです。
先の問題:
「森に黒い熊が5頭、茶色い熊が8頭います。
 合わせて何頭いますか。」
においては,教師と生徒の間に,
「式を立てる場合は,問題文のダイレクトな表現を心掛けましょう」
という約束事があったと推察されます。
実際,この約束事にしたがえば,
「5+8」
が受け入れられる式となり,
「8+5」
は退けられることになります。

もし,約束事が「値が同じだったらどんな式でもいい」だったら,
「8+5」
受け入れられる式になります。

ちなみに‥‥


















































式を立てることには,「表現」ないし「コミュニケーション」の意味があります。
したがって,同じ値の式はすべてOKというふうにはなりません。

既にどんな約束事をしているかによって,受け入れられる式と,退けられる式の 別が出てきます。

一般の人には,式は値を出すための一時作業のように考えられがちですが, 生産者(作り手)の立場になったときは,式の表現こそが重要になります。

    たとえば,コンピュータプログラムの作成では,「わかりやすい表現」 「コミュニケーションに有利な表現」という考え方で式の表現をつくることになります。

式を立てることは,表現行為の一つです。イラストを描く,表をつくるといった行為と 同様に考えると,その重要性がわかるでしょう。

Up