Up | おわりに | 作成: 2014-07-18 更新: 2014-07-18 |
数学教育学を専門にする身であるが,数学の勉強が「楽しい」で語られるのも,好きではない。 数学を,サバサバしたもののように思っていたいからである。 「黄金比」は,「美しい」「不思議」「意味深」で語られる数学主題の代表格である。 本テクストは,「黄金比」を「どうってことないもの」として解説できることを,最終目標にしている。 実際,「いちばんシンプルな無理数 (非整数比)」が,「黄金比」の意味である: 1+φ=φ2 はシンプルの極みである。──と,ここでは思ってみたい。 「シンプル」を「意味深」と取り違えないようにしよう,ということである。 このことは,特に「黄金角」に対し強調できるようになればと思う。 「生物の形態形成に黄金角が現れるのは不思議だとしても,黄金角の数学自体はどうってことないものである──シンプルの極みである」というふうに論を進められないか‥‥ 実際,シンプルだから生物の形態形成に現れてくるのだろう。──と,思ってみたいわけである。 |