- 正多面体は,正4,6,8,12,20面体の5種類に限られます。
- 理由:
- 正n面体(面が正n角形の多面体)があるとします。
- ここで,一つの頂点と,これにくっついている面を考えます。
- 面(正n角形)の一つの内角の大きさは,((180×(n−2)) ÷n) 度。
なぜなら,面(正n角形)の内角全体の和は,(180×(n−2)) 度。( 理由はここに)
したがっって,一つの角の大きさは,((180×(n−2)) ÷n) 度。
- 一つの頂点とくっついている面の数をkとしましょう。
- k個の内角の和は360度より小さい。(頂点でとんがっているから!)
- 式で書くと,
((180×(n−2)) ÷n) ×k < 360
- これを変形していくと,(n−2) × (k−2) <4 になります。
((180× (n−2)) ÷n) ×k < 360
→ ((180× (n−2)) ×k) ÷n < 360
→ ((180× (n−2)) ×k < 360×n
→ 180× (n−2) ×k < 360×n
→ (n−2) ×k < 2×n
→ n×k−2×k < 2×n
→ n×k−2×k−2×n < 0
→ n×k−2×k−2×n < 0
→ n×k−2×k−2×n < 0
→ (n−2) × (k−2) −4 < 0
→ (n−2) × (k−2) <4
- n−2とk−2は,ともに正の数。
そして,正の数2つをかけて4より小さいとすると,この2つの正数は,つぎのどれか:
- したがって,n−2とk−2はつぎの組み合わせになります:
- さらにこれから:
言いかえると,
各面の形 | 正3角形 | 正3角形 | 正3角形 | 正4角形 | 正5角形 |
1つの頂点で くっつく面の数 | 3 | 4 | 5 | 3 | 3 |
- つまり,正多面体は,あっても5つまでということになります。
- しかも,何と!この5つの場合が全部,実際に正多面体になります:
各面の形 | 正3角形 | 正3角形 | 正3角形 | 正4角形 | 正5角形 |
1つの頂点で くっつく面の数 | 3 | 4 | 5 | 3 | 3 |
実 現 |
正4面体
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正8面体
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正20面体
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正6面体
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正12面体
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