Up 先決問題 :「点の位相」
更新: 2015-12-17


    ここまでは,「同形の変形を表している点対応」を「同形の点対応」と言ってきた。
    そして「同形の変形」は,実物操作ないしそれのイメージである。

    「同形の点対応」は,つぎのように言えなければ,数学にならない:
      同形の点対応は,これこれの条件を満たす関数
    そこで,これを言えるようになることを,いまからの課題としよう。


    探索:
    つぎは,同形である:
    説明の仕方:「つぎが,同形の点対応になる」:

    つぎは,同形の点対応が存在しない:
    説明の仕方:「端点に写る点は,端点に限る」

    つぎも,同形の点対応が存在しない:
    説明の仕方:「四叉路交差点に写る点は,四叉路交差点に限る」

    しかし,「端点」「四叉路交差点」のような言い方をしたら,きりがない。
    欲しいのは,一般的な言い方である。
    そしてこのとき,つぎのことに気づく:
      「同形」の表現では,点の位相 (位置の相) の表現が要る。
      そして,点の位相の表現は,形全体の同形の表現から独立。
    実際,つぎの図において
      P,Qは,同じ形の2点だが,位相が違う
      P,P′ は,同形でない図形の2点だが,位相が同じ
      Q,Q′ は,同形でない図形の2点だが,位相が同じ