Up 基底変換によるベクトルの新表現の計算が,「行列の作用」に  


    基底変換によるベクトルの新表現は,つぎのように定まる。
    {1, 2}, {1, 2} が線型空間Eの2つの基底であり,1, 2 の {1, 2} に対する表現がつぎのようであるとする:
        11 ×112 ×12
        21 ×212 ×22
    ここでベクトルの基底 {1, 2} に対する表現が
        1 ×12 ×2
    であるとき,の基底 {1, 2} に対する表現はつぎのようになる:
        1 × ( n1 × a11 + n2 × a21 )
         + 2 × ( n1 × a12 + n2 × a22 )

    そこで,{1, 2} から {1, 2} への基底変更にともなうベクトルの新表現を求める計算を,つぎのように定めればよいことになる:
      (n1, n2) ( n1 × a11 + n2 × a21 , n1 × a12+ n2 × a22 )

    これは,つぎの図式が可換であるように「行列の作用」を定義していることになる: