- 「線型写像」は,「二つの空間を跨ぐ<存在>の対応」を主題化するものである。
算数科の「量と測定」でこれに対応するものは,
である。
- 線型写像を考えている2つの線型空間のそれぞれで,基底を固定する。
線型写像は,<基底を構成するベクトルの一次結合>同士の対応として見られるようになる。
一方の<基底を構成するベクトルの一次結合>に対応するもう一方の側の<基底を構成するベクトルの一次結合>は,計算で求まる。
この計算における数値の所動規則を観て,「線型写像の表現行列」「対応先ベクトルを行列計算」の概念を導く。
この内容は,算数科「比例関係」から中学数学「比例関数」に連なるつぎの内容に対応する:
- 比例定数
- 比例関係での対応先の量の数値は,比例定数倍で求まる
- 線型写像の合成を考えている3つの線型空間のそれぞれで,基底を固定する。
最初の空間の<基底を構成するベクトルの一次結合>に対応する最後の空間の<基底を構成するベクトルの一次結合>は,計算で求まる。
この計算における数値の所動規則を,2つの線型写像それぞれの表現行列の積計算と見なし,「行列の積」の概念を導く。
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