- 「線型空間」で,<存在> (「ベクトル」) をおこす。
線型空間は,ベクトルの作用素 (「スカラ」) の系が,構成ユニットになる。
スカラの系として念頭にあるものは,実数体 である。
この内容は,算数科の「量と測定」領域の
の話と対応させると,わかりやすい。
実際,算数科の「量と測定」は,つぎの意味で,「線型空間」の簡単版になる:
《量は,2量の比の表現になる数が有理数/実数であるとき,
有理数体/実数体上の1次元線型空間と同じ。》
- つぎに,<存在> (「ベクトル」) の表現論に進む。
ここで,「基底」が導入される。
ベクトルが,基底を構成するベクトルの一次結合で一意的に表現される。
この内容は,算数科の「量と測定」領域の
- 「単位」の導入
- 量が「単位の何倍」の形に一意的に表現される (量の測定)
の話と対応させると,わかりやすい。
- 「基底変換」は,「<存在> (「ベクトル」) の表現の相対性──基底依存性」を主題化するものである。
算数科の「量と測定」でこれに対応するものは,
である。
- 基底変換によってベクトルの表現がどう変化するかは,計算で求まる。
この計算における数値の所動規則を観て,「基底変換の表現行列」「新基底に対するベクトル表現を行列計算」の概念を導く。
算数科の「量と測定」でこれに対応するものは,
- 単位換算規則を表す式における定数
- 新単位に対する量の数値を計算
である。
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