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正負の数による比(倍)表現
正負の数に対応する量は,正逆2方向の向きと大きさをもつ量です。(
「扱いたい量が新たに出てきて,新しい数がつくられる」
)
正逆2方向の向きと大きさをもつ量の比 (倍関係) は,つぎの2つの情報の組として定めます:
向きの変換に関する情報: 同方向なら「+」,逆方向なら「ー」で表す。
大きさの変換に関する情報: 大きさの比を
既知の数
で表す。
したがって,つぎのようになります:
以上が「正負の数」のしくみです。
──そして,(+, 3/2),(ー, 3/2) を「+3/2」「ー3/2」と表記しているわけです。
ここで,言い回しを容易にするために,「向きの変換に関する情報」「大きさの変換に関する情報」をそれぞれ「符号」「絶対値」と呼ぶことにします。
さらに,正負の数nの符号を sgn(n), 絶対値を |n| と表すことにします。
sgn((+, 3/2))
は
+
,|(+, 3/2)| = 3/2
sgn((−, 3/2))
は
align=center−
,|(−, 3/2)| = 3/2
正逆2方向の向きと大きさをもつ量の表現は,つぎのようになります: