(このページの内容は少し専門的になりますので,くるしい人はとばしてかまいません。)
- 量の系((Q,+), ×,(N,+,×)) の含意として,つぎのことが成り立ちます:
- +は結合的かつ可換
- (x×ξ)×η=x×(ξ×η)
- x×1=x
- Qが零元0をもつとき,0×ξ=0
- x×(ξ+η)=x×ξ+x×η
(x+y)×ξ=x×ξ+y×ξ
- x+y=x+z y=z
- x×ξ=x×ηかつx∈Q*
ξ=η
- つぎの条件を満たすQの要素uが存在する:
任意のx∈Qに対し,x=u×ξとなるξ∈Nが一意的に存在する.
ここでQ*は,Qが零元0をもつときはQ\{0} で,そうでないときはQ自身。
- なお,N∈{, , +, , }( は「分数(正の有理数)」)に対する((N,+),×,(N,+,×))と同型な((Q,+),×,(N,+,×))では,つぎのことが成り立ちます:
Qの任意の要素──零元0が存在するときは,0と異なる任意の要素──が,測定単位になり,かつ,×がつねに定義される。
- x,y∈Q,ξ∈Nに対し,関係x=y×ξは,“xはyのξ倍”と読まれます。また,ξは“xのyに対する比”とも読まれ,x:yと記されます(ただし,Qに0が存在するときはy≠0の場合)。