比例関数 → 1次関数 → 2次関数
のように進みます。
- 「関数」の概念を理解するという意味から,これ以外に「いろいろな関数」を取り上げていますが,主題として本質的なものは,比例関数,1次関数,2次関数です。
- 比例関数,1次関数,2次関数が主題になるのは,これらが重要だからです。
- 2次関数は,つぎのような文脈で主題になってきます。
- 等速度運動──加速度(速度の変化率)=0──の軌跡は,経過時間の値の1次式で表現される。
- 等加速度運動──加速度(速度の変化率)一定≠0──の軌跡は,経過時間の値の2次式で表現される。
- 「重要」の内容には,「人の扱い得るものであって,しかも道具として有効」ということがあります。
実際,次元が増えると一挙に人の扱い得るものでなくなります。道具としてひどく複雑になってしまいます。したがって,「2次元がまあいいところ」という感じになります。
- 等加加速度運動──加加速度(加速度の変化率)一定≠0──の軌跡は,経過時間の値の3次式で表現されることになりますが,ひとはこれを主題にしたいとはあまり思いません。
ひとは一般に,「対象を厳密に扱うために道具を複雑にする」よりは,「簡単な道具で済むように対象を簡単にする」ほうを選びます。
- 一般に,関数 f が主題になるとき,数 b に対して b = f(a) となる a を問題にしたくなることがあります。関数 f(x) = x2 の場合には,この a を表現するのに「平方根」の概念を導入します:
a = ±(b1/2)
|