2.2.1 〈読み〉としての量
量は,モノ(事態)でもモノの“属性”でもない。量は,モノに対する読みである。あるいは,モノに対する読みであることによって,対象として意識されるところのものである。
モノに対して“量”という読みを為すことが,“量の対象化”である。モノに量が読まれることによって,そのモノは“量の現象”(あるいは,この意味での“量の表現")になる。“量の現象”は実践の結果であり,結果論である。現象の以前に量があるのではない。