4.2.8 Nの要素間の減法を可能にする拡張



 いま,数の系N──NまたはND ──の要素ξ,ηに対しξ+ζ=ηとなるζ∈Nを,ηξと書くことにする。

 Nの拡張ND においては,任意のm,n∈Nに対しが定義され,かつ

=n−m(=+(−m))

である(註)

 Nにおいては,nmは常には定義されない。しかし定義されるときには,

m=n−m(=+(−m))

 以上の意味で,NのND への拡張に対しては“Nの要素同士の減法を可能にする拡張”という見方が立つ。



(註) +(+(−m))=より,+(−m)。